1234567TOTAL
大阪バベル00010001
OZ00100012
相手は吹田を拠点に名を轟かせている強豪のOZさん。オズ、と読むなのだそう。グラウンドはOZさんのホームということもあり、スタジアムは試合前にも関わらず、既に満席完売ソールドアウトまさに売り切れ御免状態!しかしアウェイの時こそ力がみなぎるのが男の子ってもん。
先行はバベル。先頭は昔は頼りになったけど最近は頼りにならない名ばかり精神的支柱こと小山GM。いきなりデッドボールで出塁すると続く森のサードゴロの際にいきなり得点圏に。しかし後続が続かず得点ならず。チーム名に違わず、相手投手の魔法使いばりのピッチングテクニックに戸惑いを隠しきれない。
こちらの先発はついに帰ってきたバベルのバンビちゃんことガラスのエースこと神代ことクマちゃん。ここ最近、フォアボールの多さにより先発から干されていたが、安田の調整不足という大便状況のため、急遽先発に抜擢される。そのクマちゃん。なんやかんやで球は圧倒的に速く、相変わらず荒れ球ではあるものの、結成当時に近いハイパフォーマンスで魔法使い打線を翻弄する。
ところが、順調に抑えていた矢先。さすがは吹田のフルボッコ悪魔打線。スピードボールに目が慣れるのがはやく、なんやかんやで溜めたランナー(なぜ溜まったかは失念)を、きっちりタイムリーヒットで返され、バベルは先制点を奪われてしまう。ここで萎縮してしまうのが、これまでの課題だった。先制すればイケイケで勝ち切るのだが、逆に先制されると瞬時にやる気が失われるという、まさにゆとり世代の悪いところがたっぷり詰まったチームなのである。この日、その殻を破れるのか。チームの真価が問われる展開に、監督の森は密かに期待を寄せていた。
小山がお家芸の三球三振で倒れた次の回、期待のKOボーイこと竹原くんがレフトオーバーのツーベースでチャンスメイク。反対方向にも力強い打撃が出来ることを証明。しかし、続く四番の安田が凡打で倒れる。投げられない打てない走れない。ただの豚である。またこのまま負けてしまうのか。。。誰しもがそう思った矢先。この男だけは諦めていなかった。バツイチ天使の森本である。左中間への強烈なタイムリーヒットを放つ!「先っぽや〜」とイキって悔しがっていたのは正直腹立たしかったが、素晴らしいヒッティングと竹原くんの爆走のお陰で同点に追いつくことに成功。結婚生活こそ一度諦めた男が、草野球の試合だけは諦めていなかったことに、いぶし銀を感じざるを得ない。ちなみに、もはや芸人枠の元4番・ナカディーマはこの日も冴えず。超特大ファールとサード方向への超強烈ファールで相手チームに自らのポテンシャルだけを一方的に見せつけ、結局三振する姿はもはや吉本新喜劇そのもの。定番で読める展開なのになぜか笑ってしまう。これはこれで、チームにとっては良い薬なのかもしれない。
試合はこのまま進み、クマちゃんから竹原君にスイッチ。スリークォーター気味のフォームでテンポ良く試合を作るが、最終回。この回からセカンドの守備についた森本が奇跡を起こす。なんてことのない一二塁間のセカンドゴロを捕球後、ファーストまでわずか1メートルの距離にも関わらず、オーバースローで投げたのだ。もちろんファーストの安田は取れず、超快速ランナーを出してしまう。キャッチャーのジャニーズ安藤が超絶スローイングで捕殺を狙うも盗塁を許し、あれよあれよと言う間に1アウト満塁に。崖っぷちに立たされる。しかし、嫌な瞬間というのは意外とあっさり訪れるもの。前の打席でもヒットを打ってノっているバッターに、お手本のようなセンター前ヒットで、ついに終止符が打たれた。
バベル初の、サヨナラ負け。ただ今期初の試合で、強豪相手に互角に戦えたというのはプラス材料だと思う。何より、先制を許した中で追いつき、あと一歩のところまで追い詰めた。整列の際に、相手のキャプテンが「これ春先にやる試合ちゃいまっせ!秋口にやる試合やわ!」と言っていた意味が分かりそうで分からない。でも、多分、いい試合だった、と仰ってくれていたのだろう。その感想こそが、この日の試合を象徴していたのだとも思う。最後の最後に名言が飛び出た本当にナイスゲームだったと思う。