1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
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大阪ダイナマイツ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
大阪バベル | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | × | 4 |
「対戦相手は、たこ焼きリーグ優勝のダイナマイツに決まった。各自、戦う姿勢を整えるように」。小山GMから全体に送られたメールを見て、バベルのメンバーは凍りついた。「やめたほうがいい。力の差がありすぎる」「せっかく勝ち癖がついてきたのに、一気に自信を失わせる気か?」「正気じゃない。最近のお前には、、、もうついていけない」。ここだけの話、絶対王者とのマッチアップに、多くのメンバーから反対の声が上がったのも事実だ。精神的支柱の森は、すぐに小山に真意を確かめたが、小山は迷うことなく、こう言った。「失礼な言い方なのは百も承知だが、いつまで過去の栄光に固執するつもりなのか。俺たちは、殻を破らないと次のステージには進めない。あなたも分かってるはずでしょう?たこ焼きリーグ王者を倒せば、事実上、僕たちが王...」そこまで言いかけた時、森は遮るように答えた。「やろう。こちとらブルーバンビーノの意地がある」。こうして決まった大阪を代表する古豪同士の一戦。この試合に備えウエイトトレーニングで体をいじめ抜いてきたエース安田にマウンドを託した。初回、安田持ち前のクロスファイヤー投法が冴え渡る。いきなり二者連続三振を奪うと、ヒットを許しながらも危なげないピッチングを魅せる。この男、とてもアイドル大好き食いしん坊オタク豚ゴリラとは思えない。しかし試合はこの後、3回終了まで両チーム無得点とこう着状態が続く。ダイナマイツも伊達にたこ焼きリーグを制してなく、貫禄漂う試合運びだ。ここでお通夜ムードのバベルナインを鼓舞する1人の選手の姿が。「燃えんかい!」ファンキーバツイチヤンキーのヨシ森本だった。試合も折り返しに差し掛かった4回裏、ヨシ森本の掛け声に呼応するように、オタク肉まん打法でお馴染みの安田が、まさかまさかの場外ホームラン!ついに、絶対王者から先制点を奪い取る。続くヨシ森本もレフトオーバーのツーベースを放ち、あれよあれよと言う間に4ー0とリードを広げることに成功。このまま試合は進み、6回にはサード小山の劇的ダブルプレーもあり、勢いも完全にバベルの流れに。最終回も三者凡退に抑えきり、無事ゲームセット。終わってみれば安田が11奪三振1ホームランとまさに孤軍奮闘の活躍だった。ここで名前が登場しなかった選手たちからも満遍なくヒットが出て、9安打と打撃に関してもまずまず評価できる内容だった。何よりも、今シーズン最後となる難しい王者との一戦を完封勝ちできたのはかなり大きい。バベル結成初年度を象徴する試合だったのではないだろうか。ただ今年は他チームからノーマークだっただけで、来年からはかなり細かく研究されることが予想される。真価は来年問われることになるだろう。このオフで各自がどれだけやれることをやるか。来季、笑うか泣くかはそこにかかっている。俺たちは、勝つ。勝利こそが、野球の楽しさを感じさせてくれる唯一のスパイスなのだから。