1234567TOTAL
大阪バベル00100203
ビクトリーズネクスト00010001

時は来た。チームの顔・森と小山による女を巡る醜きいさかいにより、活動自粛を強いられていたバベル。この日、実に三ヶ月ぶりの試合に臨んだ。しかも記念すべきバベル初めてのダブルヘッダー。のはずだった。「雨天の影響により試合は中止です」。対戦相手から、小山のテルに告げられた突然の訃報。外に目をやる。この上ない晴天に、たじろく。遠方から既に大阪入りしているメンバーが多い中、中止の二文字は絶対に伝えることは出来ない。動揺を隠しきれない大魔神・森は、額からじんわりと出る脂汗を感じた。八尾市の「冷徹な」独断に屈する訳にはいかない。代わりのグラウンドを探すこと1時間。ダブルヘッダーの時間は確保は出来なかったが、対戦相手の素晴らしい協力もあり、大阪桐蔭のお膝元、大東市で確保することが出来た。

突然の状況の変化は、試合を直前に控えた戦士たちに相当なストレスを与えるもの。ただそれでも、ひとたび試合が始まればマウンド上で躍動できるメンタルの強さこそが、安田の真骨頂だ。初回からリミッター解除で、西の横綱との呼び声の高いビクトリーズネクストから凡打の山を築いていく。一方の打線。トレード要員として事実上のラストゲームとなる中島が4番に起用された。首脳陣からの高い期待が寄せられる中、当の本人は初球のストライクから見逃すという相変わらずの茶番劇を見せてくれた。フォアボールを選び、「チャンスメイクをしただろう?」と満足気に一塁ベースに走っていく後ろ姿に、殺意すら覚えた。また、思春期により戦列を離れていた1000JOHN(JOHNは英語で太郎の意らしい)こと岩澤千太郎が久しぶりの参戦。「10キロの減量に成功して軽やかになりました」と意気揚々にセカンドの守備についた。しかし、一二塁間のゴロの送球で届かないなど我々が忘れかけていた運動センスの無さをしっかりと思い出させてくれた。「動けてたつもりなんですけど」というミステリアスな発言もぽつり。こんな中、一定の収穫もあった。まずは初の助っ人参加となった蔵本→安田の流れを汲む慶應大学野球部出身の竹原くん。社会人1年目の快速フレッシュネスは、ショートで難しいゴロも華麗にさばくだけでなく、中継ぎ投手としても非凡な才能を披露した。出所の見にくいスリークオーターから繰り出すマックス138キロに加え、シンカー、スライダーを操り、西の朝青龍打線として恐れられるビクトリーズネクストナインを抑え、次期大黒柱候補として十分すぎるインパクトを残した。深刻な不調にあえいでいた蔵本も、ヒットこそなかったものの、あわや場外ホームランかという特大ファールや強烈レフトライナーなどブレイクの予感をのぞかせた。また、毎回ポテンシャルの高さを感じさせる最強の素人・アツオは、お手本のようなセンター前ヒットを放ちベース上で派手なガッツポーズを見せるなど、バベルに最も欠如している「闘争心のメンタル」を植え付けてくれた。素人という圧倒的不利な状況の中、その差を埋めようと影の努力を重ねてきた男が、今後のチームを強くしてくれることを切に願っている。11月は10日と24日の二回を予定している。この試合でのヒットは、GM小山とあつおの愛知組だけというあまりに不甲斐ないものだった。大阪バベルというチーム名で、大阪組が(京都の森本も)活躍出来ていない状況は看過できない。同じチームの仲間なので争うわけではないが、11月の2試合では、関西組が愛知組を引っ張る気持ちで臨んでもらいたい。かくいう筆者も、この記事では触れなかったが非常に情けない結果だった。穴があれば入りたい気持ちである。この記事を書いている現在は日曜の夜22時だが、これから素振りをしようと思う。努力をして報われるかは分からない。ただ成功者は皆努力している。諸君、行こう、最後まで。GO,BABELS。